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『虐待をこえて、生きる』

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『虐待をこえて、生きる―負の連鎖を断ち切る力』
出版:新曜社
内田伸子・見上まり子 著

◆自分を生き直すために◆
詳しい解説は ←こちらをクリック

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今回、この本の装幀・総画を担当させていただきました。
素晴しい著書のカバーを飾れたことを、とても光栄に思います。

最近ニュースでも多く見かける「虐待」事件。
このようなニュースを見る度に、怒りと悲しさとやり切れなさを強く感じます。
虐待する側も受ける側も、どちらも心の深いところを傷つけている。
心が痛くなるので、その様なニュースに目を背け、見ないようにしていた時期もありました。
それなので「虐待」に関する本の装丁画を依頼された時は
正直、気持が重かったのです。

でも、この著書を読ませていただいて、とても感動しました。
やはり、何事も心を動かす力は「愛」と「希望」なんですよね。
ただそう書くと、偽善や綺麗ごとと感じられるかもしれませんが
本当にそう思うんです。
今、話題の『1Q84』(村上春樹著)でも、「愛」と「希望」がなければ
生きていけないと語られていて、それが大ベストセラーになっているのが
その証拠とも言えるのではないでしょうか?

この著書『虐待をこえて、生きる』の中で紹介されている
アウシュビッツの強制収容所に囚われ、奇跡的に生還した
現在、精神科医のフランクル氏のお話に、特に感銘を受けました。
文中から抜粋させていただくと

「生き延びた人たちはいったいどんな人達だったのでしょうか。
 決して身体的に丈夫な人々ではなく、創造力に富んだ人達だったのです。
 “人はパンのみにて生きるにあらず。
  自由意志の力、創造力の豊かな人は
  極限状態にあってもなお、生きる力を見いだせる。
  創造力によって人は生きることが出来る。”」



そう、自分の脳内での想像や希望、あるいは妄想(!)は、
誰にも邪魔されることなく、どこまでも自由なんですよね。
へこたれ、傷つきながらも一縷の光を無理矢理にでも探して
生きる栄養分として、人は想像し続けるのでしょう。

ゴタゴタと長文を書いてしまいましたが、それぐらい素晴しい本なのです。
虐待経験の有無に関わらず、たくさんの方に読んでもらいたい一冊です。
著者のお二人の、ひたむきで前向きな姿勢や生き方にも
この本を通して、希望とパワーを与えてもらえることでしょう。
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by mooncompany | 2010-04-23 22:27 | 【出版物】